事例ファイル【相続】実家の相続が心配だ!

■実家の両親が高齢になり、最近は物忘れが激しく意思の疎通がはかれないようになってしまった

2021.6月、コロナ禍で遠方の両親が住む実家へ行くことが難しくなったんですが、唯一の連絡手段である電話で様子をみていました。

両親ともに80歳代となり、最近はデイケアに通って仲間と会話をすることが楽しみとなっていましたが、

コロナ禍により施設への出入り禁止が長く続き、3日に一度の電話で同じ会話を繰り返したり、最近のことを忘れるようになってしまいました。

今のところ認知の症状はなく、自分たちの生活を楽しんでいますが、万が一、認知症になってしまったら施設への入所手続きや預金の入出金など、すべての法律行為ができなくなってしまうと聞きました。

今後、どのような対策を行ったらよいのでしょうか?

以上のご相談をお受けして、

まず任意後見手続きをとります。具体的にはお元気な時は現状のまま生活し、自分たちが万が一、認知症になってしまったときにご自分たちで選んだ方に任意後見人になっていただき、法律行為を代行してもらう制度です。これは公正証書による契約が必要になります。もちろん、子供さんでもオーケーです。

次にご自分たちの財産をどのようにしたいのか、遺言書を作成しておくことが大切です。色々な方法はありますが、遺言書の紛失や改ざん防止の観点からも、できれば公証人役場で公正証書遺言にしておくことが後々のためにはお薦めです。

相続対策はそれぞれの皆様の状況やお考えなどにより、答えは様々です。

十分な打ち合わせで対策していきましょう。